【邦楽名盤旅行〜2日目〜】「SONGS」/SUGAR BABE

 こんにちは。揚げ物頼む奴とは寿司屋に行きたくないロングタイム雪之丞です。さあ始まりました!大好評(?)企画、『邦楽名盤旅行』!

「1日目から随分時間空いたな!」

「旅行してる気分ならんわ!」

 このような批判は野暮です。私の中では4週間が1日なのです……。言い訳すみませんでした。仕切り直します。

 さてさて今回はSUGAR BABEの「SONGS」。早速基本情報を見ていきましょう。

タイトル:SONGS

ミュージシャン:SUGAR BABE

プロデュース:大瀧詠一、山下達郎

発表年月日:昭和50年4月25日

レーベル:ナイアガラ・レーベル、エレックレコード

備考:バンド唯一のオリジナル・アルバム

 いきなりビッグネーム登場です。大瀧詠一!山下達郎!そしてナイアガラ・レコード!ヨダレがナイアガラで御座います。今でこそお二方は交流があることで知られていますが、45年前、正確には47年前からの仲なのです。昭和47年にはっぴいえんどを解散し、大瀧さんは伊藤銀次率いる「ごまのはえ」というバンドのプロデュースを始めました。昭和48年、ボーカルに弱点を抱えるごまのはえのコーラスを大瀧さんが探し回り、ある人物に参加の承諾を得ました。それが山下さんだったのです。その他にも大貫妙子さん、村松邦男さんが参加しました。そしてその3人鰐川己久雄さん、野口明彦さんを加えた5人で「SUGAR BABE」を結成し、大名盤「SONGS」を世に送り出したのです。「SONGS」は、大瀧さんが主催するナイアガラ・レーベルの第一弾作品でもあります。

 では肝心のアルバムの中身です。一言で言うと、「革新的」。時代を先取りした楽曲が光ります。

 例えばコードワーク。分数和音やお洒落な7thコードを生かすフラット5t、シャープ9thを使った、当時の我が国のロックでは珍しかった、お洒落が溢れるコード進行となっています。ブラックミュージック等の洋楽に多大な影響を受けています。しかし、単なる真似事に終わるようなSUGAR BABEではありません。邦楽的な美味しいメロディーや、前回紹介した「風街ろまん」同様、後のシティポップへと繋がる都会的な楽曲(特に大貫さんの作品に顕著)等、日本的なものに落とし込んでいます。これらを作るバンドアンサンブルにも注目。全て一級品なのですが、個人的に、特にギターのサウンドが素晴らしいと思います。先程申し上げたコード進行を用いた、コードワークやリズムギター、更に山下さんのカッティングや村松さんとのツインギターの絡み…マジグルーヴビンビン、バイブスアゲアゲのぱおん。

 そしてそれに乗っかるボーカルも絶品。先程申し上げたように、ごまのはえにコーラスで参加していた彼らのハーモニー、コーラスは滅茶苦茶心地よいです。トゥルースリーパーです。SUGAR BABEの楽曲をより都会的で、有機的なものにするために超重要な要素だと言えるでしょう。

 如何でしたか?SUGAR BABEの楽曲を聴きたくてたまらなくなりましたよね?ね?これがメンタリズムです。サブスクでは聴けないので、フィジカルで買うなり、デジタルダウンロードするなりして聴いて下さい。耳がマジで妊娠します。最早SUGAR BABYです、マジで。

 横の横の横道に逸れますが、「SONGS」の20周年復刻版CD帯に、

「え?そんなの、20年前にSUGAR BABEがやってるよ!」

 という文言が書いてあります。私は非常にこの文言が好きで、ことあるごとに、この文言を使っています。皆さんも日常的に「え?そんなの、20年前にSUGAR BABEがやってるよ!」を使ってみましょう!

 以上、元気いっぱいロングタイム雪之丞でした!

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