【コラム】「恋人が手を繋ぐ理由」2021年09月26日 26回

気のせいだろうか。休日の街では、恋人同士が手を繋いで歩く様子をよく見かける。なんのためか、手首を捻らせて、指一本一本を絡めている。一見頑丈そうに見えるが、意外と簡単に外れそうでもある。手を強く結びつける人もいれば、繋いでるのか繋いでないのかが分からないほど、ソフトな繋ぎ方もする人もいる。力強く繋いでいたら、蒸れそうだし、ソフト過ぎたら、もはやなんのために繋いでいるのかが分からない。(「ソフト過ぎる」という表現も意味不明だが)

そもそも何のために手を繋ぐのだろうか。四六時中接していたいから?つまり、それは自己の性的欲求を満たすためか。まぁ、双方合意の上でのことではあるから至極当然なことだが(恋人という関係性だし)。もしくは、他の人へのアピールか?それは自己顕示欲を満たすためか、社会的な地位を確立するためか。サルのような従属的な社会が見えずとも広がっているのだろうか。あとは、あれか。プラスマイナスの磁力のようなもので、無意識的に結合しようとしているのか。それはつまり、恋人を作ると磁気が発生するということか。だから、独り身の者は誰とも引きつけられないのか。これはかなり濃厚な説のように思えてきた。

恋人同士の様子を周りの目があるところで見せるというのが当たり前な時代になりつつあるのだろうか。面倒なやつだと思われるかもしれないが、私はそれを美しい行動や関係性とは思えない。小説の読みすぎだと言われればそれまでだが、恋は第三者に見せるものではなく、恋人同士で分かち合うものだと思う。それをわざわざ第三者に見せるということは、二人の間で満足感を得られていないとも言えるのではないか。

そばにいてくれるだけでありがたい、そう思えば手を繋がずとも繋がるものが見えてくるのではないだろうか、と駆け足でカップルの脇をすっと通り抜けながら心の中でつぶやいた。

良い一日を。

Σ

Pythonとジャスミンを創りました。好きな言葉は「知崇礼卑」です。