【コラム】「お腹」2021年12月03日 41回

◆わざわざ朝からこのコラムにやってきたあなたはよっぽどの「物好き」だろう。約2ヶ月間もお休みしたコラムを今日はあるかな、今日はあるかなと確認してくれたからだろうか。な訳ないでしょ、たまたまだよ!という方がほとんどだと思うが、来てくださった全ての方に感謝の念を込めて、ありがとう。

◆日本語の奥深さを日々痛切に感じるが、今日もまた気づいたのでご紹介したい。「おなか」という言葉だ。そうそう、その「お腹」。何が凄いかというと、「ハラ」と読むのは、そうだよなぁと思うけど、「お腹」で「オナカ」と読むことに改めて感服した。「ハラ」だと少し、鋭さとか野生的な香りがあるけど、「オナカ」と読めば一気にふわんとまろやかになる。これが日本語なんだよ、と自慢したくなるほど綺麗だ。

◆そのあと、少し調べてみた。「お腹(おなか)」という言葉は女房詞(室町時代初期頃から宮中や院に仕える女房が使い始め、その一部は現在でも用いられる隠語的な言葉)だ。ちなみに、「御中」とも書き、これは体の中にある中心的な部分を示していたのかもしれない。室町時代から使われていたということは、400年以上使われてきた歴史的な言葉だ。色褪せない言葉はやはり使っていて上品だったり、美しかったり、魅力に溢れている。

◆漢字の訓読みはアイディアに富んでおり、漢字辞典をパラパラめくるだけでも、発見があって楽しい。訓読み自体は、漢語を日本人に使いやすいように読んだのが由来である。時代を越えて紡がれる言葉は日本人が継承してきた財産だ。もっと大事にしてあげたいと思った。感謝の念を込めて、ありがとう。

■寒くなってきた。お腹は冷やさないように。

Σ

Pythonとジャスミンを創りました。好きな言葉は「知崇礼卑」です。