【素朴な疑問】人間の脳のメモリって何ギガバイト?

英単語や歴史の人物など世の中には覚えたいと思うことがたくさんあります。できることならたくさん覚えて博識になりたいし、知識が多い方が生活が豊かになりそうです。ですが、記憶に限界はあるのでしょうか。私たちは普段の生活の中で、「容量があと少しだから、あまり情報を入れないようにしよう」なんて考えることはあまりないですよね。人間の脳にはハードディスクのように容量なるものがあるのでしょうか。脳という不思議な記憶媒体の中身を見ていきましょう。

シプナスをビット化する

一概に「人間の脳の容量は〇〇」と言い切ることは難しいですが、私たちの脳を覗くことである程度の推測は可能になります。

コンピューターサイエンスでは、一番小さいデータの単位を「ビット」と言います。これは「バイナリーデジット」の略です。

「ビット」には二種類のバイナリー状態があります。0か1、オンかオフのような状態です。8ビットは1バイトです。「ビット」を合わせることで、より多くの情報を保存することができます。例えば、もしあなたが2ビット持っていたとすると、4種類の状態を保存することができます。00、01、10、または11です。

しかし神経学をビットで置き換えることをみんなが納得しているわけではありません。コンピューターでは「ビット」が一番小さい容量の単位なので、一つの「ビット」を、脳にある一つの「シナプス」に置き換えるのは一つの方法です。

「シナプス」は二つの神経細胞が出会い、情報を交換する部分です。「シナプス」は記憶を司る主力で、「ビット」のように、一番小さい単位です。そして「ビット」同様に二種類の状態になります。「オン」か「オフ」の状態です。

私たちの脳内には推定250兆の「シナプス」があると言われています。ですから「シナプス」1つを「1ビット」とするなら、私たちの脳には30テラバイト30兆バイト)のデータが保存可能ということになります。

この「シナプス強度」の強弱は記憶がどれだけ強烈かにより異なるのです。もし「シナプス強度」が小さければ、大きい時と比べて記憶がより曖昧だという意味です。

過去しばらくの間、「シナプス」の信号は「小」「中」そして「大」だけであると考えられてきました。この三段階があるとすれば、「シナプス」ひとつがだいたい「1ビット」か「2ビット」になると考えられますが、そうすると全体的な推定値が少々押し上げられてしまいます。しかし、実際はそれよりさらに複雑です。

2015年に発表された論文では、一つの「シナプス」は「小」「中」「大」の三種類の信号を送るのではなく、実際は26種類の信号を送ると言われているのです。この研究で研究者たちは同じ神経細胞から出る二つの「シナプス」の「シナプス強度」を測りました。

彼らはそれぞれが同じ強さであると予想していましたが、8%の違いがあったのです。彼らが計測した二つの「シナプス」は同じ「神経細胞」からできていました。

科学者たちの計算によれば、その8%の差は少なくとも26種類の「シナプス」の状態になるという結論に至ったのです。そうなると一つの神経細胞が示す「シナプス強度」の量が増え、「シナプス」一つが約5ビットを保存することができるということになります。

まとめ

シナプス1つを1ビットとすれば、人間の脳は30テラバイト30兆バイト)のデータが保存可能ということになります。

これほどの容量がある上に、私達の脳には「忘却」という機能が備わっているので、要らない情報は自動的に削除されます。だから、意識的に覚えようとしても30テラバイトを満たす情報量を記憶することは時間と体力的にほぼ不可能です。

Σ

Pythonとジャスミンを創りました。好きな言葉は「知崇礼卑」です。