【コラム】「飴と鞭」2021年12月08日 46回

◆アフリカを主とする少数民族や先住民をカメラにおさめて世界中を飛び回っている日本の写真家ヨシダナギさんがこんな言葉を紡いでいた。「自分のことは甘やかしていたい。誰も甘やかしてくれませんから。」実際、彼女も朝から夕方まで何もしなかった日はガッツポーズをするらしい。人は甘やかされるとダメになるという風が教訓じみたものとして世の中に吹きつけているが、甘まやかすことはそんなに悪いことではないんじゃないか?確かに、獅子は我が子を千尋の谷に突き落とすというように、ある程度の厳しさは教育にも生活にも必要だとは思う。例えば、仕事をするときにはきちんと服を着たりして身なりを整えたり、スマホを触るのをやめたりとかそういう何かを律する行動は流れに緩急を与えて、メリハリがつくようになっていい。だけど、私たちは人間だから、必ず疲れというものが来る。そんなときに、ずっときちんとした服でいろ、常に画面と睨み合えなんて言われたら、たまったもんじゃない。四六時中ベルトをキツく締めていたら誰でも息苦しくなる。だけど、「誰もベルトを緩めなさい。」なんて言ってくれるはずもなく、自分が「外そう」って思わない限り、ずっと苦しいままだ。誰も甘やかしてくれないんだから、せめて自分ぐらい自分自身に甘えさせてあげてもいいんじゃない?というのは何にも間違っていないと思う。

◆もし、ずっと甘やかし続けてしまうよ、という人がいるなら一回本気で甘やかしてみたらどうかな。人間って意外と飽きっぽいから、ダラダラすることにも飽きちゃう。そして、何にもすることがないなと思ったら、また背筋を伸ばして取り組めば良い。どんな糸も張り詰めたら切れやすいから、自分で気がついたら自分で緩めてあげよう。

◆もし、あなたに家族や自分を気遣ってくれる人がいるなら、それはそれで良い環境だと思うが、どれだけその人があなたを心配しても、その決定権はあなたにある。意思ある身体は人には動かせないから。

■ムチは十分。自分でアメを食べよう。

Σ

Pythonとジャスミンを創りました。好きな言葉は「知崇礼卑」です。